沼津城

1. 城のデータ

[所在地] 静岡県沼津市大手町  

[築城年] 1579年、1777年  

[築城者] 武田勝頼、水野忠友

[遺 構] 復元石垣

[別 称] 三枚橋城  

[形 状] 平城   

[登城年] 2013年4月29日

(※トップ写真:本丸跡の中央公園)


2. 城の歴史

沼津城の前身は1579年に武田勝頼が北条氏の戸倉城に対抗して築城した三枚橋城と言われている。関ヶ原の戦い後の1601年には大久保忠佐が城主となったが、忠佐の死後世継ぎがいなかったため、大久保家は断絶、城はいったん廃城となる。

以後160年間城は無かったが、1777年水野忠友が沼津3万石を与えられ沼津城を築城する。この沼津城は三枚橋城の北半分を利用して造られ、規模は三枚橋城と比べ小さなものだった。1868年水野氏の菊間転封の後、沼津兵学校として利用された後、1871年兵学校廃止とともに沼津城は姿を消すことになる。


3. 城の見どころ

沼津城は三島市にある山中城を見学した後、東京に帰る前に立ち寄った城で、現在の沼津市街地のど真ん中にかつて存在していた城である。残念ながら明治維新後に沼津城は廃城となり、その後も大火に見舞われたため、現在は城としての面影を完全に失ってしまっている。現地の案内板によると、水野氏が築いた当時の沼津城は、背後に狩野川を天然の外堀と考え、本丸、二の丸、三の丸で構成された梯郭式の縄張りであったようだ。

本丸があったとされる場所は現在中央公園となっており、市民広場となっている。ここに沼津城本丸跡の記念碑が建てられている。ちなみに石碑の周囲の石は昭和48年に静岡相互銀行(現在・静岡中央銀行)新築工事の際に地中から発掘されたもので、三枚橋城当時の石垣に使われていたものだという。

(下写真:沼津城本丸碑)

また、中央公園から南に行くとアゴラ沼津、リバーサイドホテルの建物の前に、沼津城発掘調査の際に発見された本丸付近の石垣の一部が復元保存されている。現代建築に寄り添う形でひっそりと建っているところが何とも寂しい印象を受けた。

(下写真:アゴラ沼津前の復元石垣)

(下写真:リバーサイドホテル前の復元石垣)


4. 城のポイント

①老中を代々輩出した水野氏が築いた城

②沼津市内各所に残る復元された石垣

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