下小池城

1. 城のデータ

[所在地] 茨城県稲敷郡阿見町小池

[築城年] 不明

[築城者] 土岐氏

[遺 構] 曲輪、土塁、空堀

[別 称] なし

[形 状] 平山城

[登城年] 2015年1月3日

(※トップ写真:下小池城・二郭土塁と虎口跡)


2. 城の歴史

下小池城は乙戸川(おっとがわ)を南に見下ろす台地上に構築された中世城郭である。主郭部は舌状台地に築かれており、周囲には谷が入り組む。城の築城時期は定かではないが、周辺の関連や遺跡の状態から、小田原北条氏の傘下以後の江戸崎土岐氏による構築と考えられている。

また、城の状態からは戦国時代末期の改修が想定されている。おそらくは、西方の佐竹氏、多賀谷氏勢力に対する抑えとしての境目の城であろうと考えられている。現在は阿見町名所百選の中の「小池城址公園」として、城跡が一部整備されている。


3. 城の見どころ

小池城は茨城県稲敷郡阿見町の南部、高さがギネス記録で有名な牛久大仏の西側に立地する中世城郭である。あまり著名な城でないだけに、場所を特定するのが難しいが、近くに理想科学工業の筑波工場があるのでそれが目印である。

城は乙戸川を南側に抱えた台地上にある。台地の先端に主郭を配置し、二郭、三郭と続く梯郭式の縄張だ。現在は「小池城址公園」として整備されており、公園の入口部が三郭にあたる。三郭には特にこれといって城の遺構は見当たらない。

(下写真:三郭跡)

対して二郭には土塁と空堀が残存、そしてそれらの中央部分に内枡形の虎口も確認することができる。これらの遺構は比較的良好である。この枡形をくぐると二郭であった。

(下写真:二郭土塁と空堀)

二郭の奥側は主郭であるが、こちらは草木の繁茂状態がひどく、城の遺構を確認することが難しい。文献によると、複雑な横矢掛の折れを持つ堀と土塁が残存しているとのことで、何とか堀らしいものはわかったが、なにぶん主郭部分の整備状態が悪いため、詳細については確認することができなかった。

(下写真:主郭横堀跡)


4. 城のポイント

①戦国時代、土岐氏が築城したとされる城 ⇒北条氏の影響を受けているとされる

②二郭に残存する土塁、空堀、内枡形の虎口

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